人手不足で急増?いま注目されている時短派遣とは?
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いま注目されている時短派遣とは?

人手不足で急増?いま注目されている時短派遣とは?

人々の働き方が多様化し、政府主導で働き方改革が推進されるなか、特定の時間・特定の曜日に限って出社して働く「時短派遣」が注目されています。人手不足に悩む企業はもちろん、ライフスタイルに合わせて働きたいというニーズが高くなるなか注目されている時短派遣。時短派遣とはどのようなものなのでしょうか。

話題の時短派遣とは?

多くの派遣スタッフは、これまでは一日8時間程度、週5日のフルタイム勤務が基本でした。そこに新しい概念として生まれたのが「時短派遣」という働きかた。これは限られた時間で効率よく働きたいという求職者と、人手不足に悩み、短時間でもスキルの高い人に働いてほしいという企業のニーズがマッチした働きかたです。

時短派遣の概要

1日に3~4時間だけ、週に限られた日数だけ派遣スタッフとして働く人や働き方が「時短派遣」と呼ばれています。パートタイム型派遣、パート派遣などと呼ばれる場合もあります。

パートタイマーと時短派遣の違い

時短派遣スタッフと勤務時間などで類似性が高い労働形態としてパートタイマー(パートタイム労働者)があります。パートタイム労働者は、パートタイム労働法(短時間労働者の雇用管理の改善などに関する法律)によると、「1週間の所定労働時間が、同一の事業所に雇用される通常の労働者に比べて短い労働者をいう」とされています。パートタイマーも時短派遣スタッフも勤務時間は同じ職場の正社員より短いため、その違いは「直接雇用」か「派遣契約」なのかという雇用形態にあるでしょう。
また、パートタイマーは期間の定めなしで働くことが多いことに対し、派遣スタッフの場合は雇用主である派遣会社と派遣先企業との間で締結する労働者派遣契約により契約期間が定められています。

時短派遣の意義と需要

それでは、時短派遣の意義と需要について考えてみましょう。

時短派遣が増加する背景は人手不足

近年、ニュース番組や新聞で取り上げられているように、人手不足はあらゆる業界で深刻度が増しています。フルタイム労働者確保が難しく、必然的に限られた時間だけでも働いてもらえる時短スタッフが注目されるようになりました。そのなかでも時短派遣は、自社に必要な人材採用に課題を感じている企業と、働く時間や場所、業務に制限のある労働者を結ぶ働き方として注目が高まっています。
時短派遣は家事や育児と仕事を両立させたい人に加え、自営業やフリーランス業との両立を希望する人にも有意義な働き方となっています。

働く意欲の高い女性が活躍できる場

働く意欲があっても、出産や介護などで職場を離れざるを得ない女性は多くいます。時短派遣はそういった時間に制限のある主婦層が活躍できる働き方となるでしょう。
特に子育て中の場合、保育園への送迎の時間・場所などを加味して就業場所を決める必要があります。そういったときにコーディネーターが間に立ってマッチングしてくれる時短派遣は便利です。職場復帰への不安を派遣会社の担当者が相談に乗ってくれるのも、ブランクのある主婦層にはうれしいポイントでしょう。
即戦力を求める派遣先企業にとっても、経験とスキルがある主婦層は期待の人材です。そんな両者を取り持つ仕組みとしても、時短派遣はニーズが高まっています。

プロフェッショナルな人材を時短派遣で活用する

時短派遣は短い時間での雇用を充足するだけではありません。「スキルを活かしたい」という求職者の要望と、「専門的なスキルを持った人材が必要」という企業とのマッチングにも適しています。勤務時間の制限はあるものの、即戦力の人材に働いてもらえるのは大きなメリットとなるでしょう。
一方、時短派遣にもデメリットはあります。「時短」であるがゆえに、フルタイムで働くことが前提の職場では、導入に抵抗があるということが考えられます。人々の働き方は多様化し、時短派遣という働き方が注目され、求職者のニーズが高まっていますが、、受け入れる企業側の環境が整っているとは言い難い状況です。時短の派遣スタッフを受け入れる場合には、派遣スタッフが働きやすい環境と、その効果が十分に発揮できる体制を整える必要があります。

時短派遣はどんな職場・職種での活用が多い?

現状の時短派遣はオフィスワークが中心になっていますが、今後は研究分野など専門能力を活かした領域などにも徐々に活躍の場が広がっていくでしょう。人手不足はオフィスの事務作業だけではなく、フィールドで活動するスタッフや研究開発や製造部門でも同じです。これまでなかなか浸透してこなかった職場や職種でも、時短派遣の社員を活用できないか、一度考える余地はありそうです。

利用のポイントは業務改革と並行すること

例えば、仕事を分業化・専業化することで、時短派遣スタッフに任せるべき仕事やその時間帯などを集約することができるようになります。短い時間だからこそ、指示待ち時間がを少なくするよう、全体の仕事の流れの調整や、関連部署との連携が大切です。そして時短派遣スタッフの働きやすさと、派遣可能な人材の幅を広げるためにも、就業の時間帯に自由度があると良いでしょう。
時短派遣スタッフが働きやすい環境を整えることは社会の変化に適合することであり、ダイバーシティーを推進していくことに通じるものがあります。「人が仕事に合わせる」のではなく、「人に仕事を合わせる」という発想が、現在の人手不足の社会には求められるのです。
もうひとつの視点としては、時短派遣を採用することで、仕事に必要な総労働時間(人数×労働時間)の削減を図れる可能性があるということも付け加えておきましょう。
そして、これらの最終的な目標は生産性の向上です。時短派遣の利用を考え、推進していく過程が、業務の見直しや再分担・再配分を行うよい機会となるでしょう。コア業務、ノンコア業務を明確にすることこそが、時短派遣を活用する最初のステップかも知れません。

まとめ

時短派遣は限られた時間でスキルを活かして働きたい求職者と、高いスキルのある人材を活用したい企業のニーズがマッチした働き方です。さらに、時短派遣の利用と並行して、ダイバーシティーの推進や職場環境の改善を検討することで、企業はより生産性の高い仕事ができるようになる可能性があります。人材が集まらないと嘆くばかりではなく、短時間で効率よく働くことに価値を見いだし、優秀な人材が集まる環境を整えることが人手不足の一助となるでしょう。