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テレワークで注目されるオンライン会議とは?メリットやコツを紹介

テレワークで注目されるオンライン会議とは?メリットやコツを紹介

近年の社会環境の変化に伴い、世界中の企業で「テレワーク」という働き方が急速に浸透しております。そうした中で、これまで対面が主流であった会議をオンライン会議に切り替えれば、遠方で直接対面がしづらいクライアントとの商談や、地方に住んでいる求職者との面談など、さまざまな場面で活用することもできるでしょう。

そこで、今回はオンライン会議のメリットやデメリットとともに、実施方法とコツ、具体的なオンライン会議ツールを紹介します。

オンライン会議とは

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オンライン会議とは、モニターやカメラ、マイクを使い、映像や音声によって、離れた場所にいる人と会議をすることを指します。動画や資料・画像の共有、大人数での打ち合わせも可能です。

従来のテレビ会議との比較

従来、遠隔地との会議では企業同士、グループ対グループで行われるテレビ会議が主流でした。安定したネットワーク環境、徹底されたセキュリティ体制といった環境で会議ができる反面、専用機器が必要で、会議を実施する場所は専用機器が設置されている会議室に限られるといったデメリットもありました。

一方で、オンライン会議はパソコンやスマートフォン、タブレットなど個人が所有するデバイスで参加でき、複数の地点からの会議が可能です。ネットワーク環境とデバイスさえあれば、自宅からでもデバイスからインターネットに接続してオンライン会議を実施できます。

オンライン会議のメリット・デメリット

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では、オンライン会議にはどのようなメリットとデメリットがあるのでしょうか。

オンライン会議のメリット

1.導入コストが安価
先述の通り、オンライン会議はテレビ会議とは異なり個人の所有するデバイスから参加できます。場所を選ばず、導入コストも高価ではないため、インターネット環境さえ整えられれば手軽に利用できるのはオンライン会議におけるメリットのひとつです。

2.移動コストの削減
これまでは打ち合わせというと、どちらかの企業に移動するのが一般的でした。また、複数の拠点を持つ企業では、月に複数回に一カ所に集まって会議を行うこともあるかもしれません。しかし、オンライン会議を利用すれば、移動にかかる時間や費用を削減できます。

3.会議の効率化
対面での会議では、出席者の人数に合わせて資料を印刷し、配布する手間がありました。しかしオンライン会議では資料を共有することができるほか、印刷した資料の置き忘れや紛失による情報漏えいのリスクも防ぐことができます。

オンライン会議に切り替えることで、会議資料の印刷にかかるコストや手間を削減することができます。また、ペーパーレス化を進める企業の多くは、事前に会議資料をデータ化し、参加者に共有しています。これにより参加者が内容を把握した状態で会議を始められ、スムーズな進行が可能です。

4.柔軟な働き方が実現できる
少子高齢化が急激に進んでいる日本社会では、人材の確保がますます重要視されています。出産や育児といったライフイベントや、介護といった理由から退職せざるを得ない社員も、オンライン会議ツールを活用したテレワーク形式であれば、業務を続けられる可能性が高まります。

オンライン会議のデメリット

1.通信環境を整える必要がある
オンライン会議はインターネット環境によってタイムラグが発生するほか、映像が途切れたり、フリーズしたりする可能性があります。テレワーク時にオンライン会議を行う際は、社員それぞれが安定した接続ができる環境を整えるようにしましょう。

厚生労働省では、テレワークに取り組む中小企業に対して費用の一部を助成する「働き方改革推進支援助成金」を発表しています。このような補助金、助成金などの制度を活用するのも良いでしょう。

2.高いセキュリティ性が求められる
オンライン会議では、高いセキュリティ性がなければ音声や資料などが第三者に流出してしまう恐れがあります。顧客情報が漏えいしてしまえば、企業の評判を著しく下げることは避けられません。

現状のセキュリティ体制を再確認すると同時に、あらかじめ参加者のデバイスにセキュリティソフトを使用する、VPN(仮想プライベートネットワーク)でのインターネット接続といったセキュリティ面での対策を行ない、企業の方針を確認しておきましょう。

3.温度感が伝わりにくい
対面での会議とは異なり、オンライン会議では参加者の温度感や雰囲気がつかみにくいというデメリットがあります。

円滑に会議を進めるためにも、わかりやすいリアクションをしたり、身振り手振りをすることを意識すると良いでしょう。発言に対し、うなずくだけでなく「なるほど」「わかります」など相槌をしっかりうつと、相手に対して理解していることを伝えられます。

4.対面の会議よりも疲労しやすい
オンライン会議では音声が途切れてしまった際に発言を聞き直したり、相手に内容が伝わっているか確認したりとスムーズにいかないこともあります。そのため、対面の会議では生じない懸念点により、気疲れする傾向にあります。

参加者は全員が問題なく参加でき、内容を理解できているのかフォローし合うことで負担も少なくなるでしょう。

5.トラブルに発展しやすい
テレワークでオンライン会議を行う企業が増えると同時に、女性社員に対し室内の様子や全身をカメラに移すように求める、意図的に不快感を与えるものを画面内に映り込ませる、1対1でのオンライン飲み会にしつこく誘うといったセクハラ行為が起こっているケースもあります。これらは個人チャットでメッセージを送るなど、表面化しづらい点も問題となっています。

オンライン会議を録画したり、チャットのログを残すなどの対策を講じておくことで、トラブルの抑制にもつながるでしょう。

オンライン会議の進め方とコツ

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オンライン会議に不慣れな社員が多い場合、対面での会議同様の効果が得られない可能性もあります。事前にオンライン会議における注意点やコツを押さえておき、問題なく進められるようにしておきましょう。

発言のルール決め

オンライン会議では複数人が発言すると聞き取りづらく、その都度会議がストップしてしまうことも考えられます。そのため、あらかじめ「誰かが話したら、遮らずにまずは意見を聞く」といったようなルールを決めたり、会議進行役がひとりひとりに意見を求めたりすると、会議の進行もスムーズになります。

接続の準備

オンライン会議では、開始前にしっかりと接続できているかチェックをしておく必要があります。うまく接続できない参加者がいれば、会議を円滑に進められなくなるため、「音声は問題なく聞こえるか」「映像はしっかり確認できるか」などを確認し、できていなければ問題を解消するようアドバイスが必要です。10分前には問題なく接続できるか呼びかけるようにしておきましょう。

音声がミュートになっていて発言が聞こえない、逆に発言者以外の誰かがマイクをオンにしていたために雑音が入るといった事例はよくあります。ミュート機能が適切に使われているかは最優先のチェック事項にしておくのがおすすめです。

もし相手の音声が聞こえない場合は、チャット機能を利用しましょう。不具合を具体的に聞くことができます。

参加者の明記

オンライン会議は音声のみの参加もできますが、その場合、表情が確認できないために相手からの情報がより少なくなってしまいます。原則としてカメラオンでの参加とするなど、オンライン会議でありながらも十分なコミュニケーションを取れるようなルールを設定しましょう。

資料や画面の共有

オンライン会議ツールの機能には、資料や画面を共有できるものも多くあります。認識の違いが生まれないよう、参加者のデバイス画面を共有し、理解度を一定にすることを心がけるのもオンライン会議のコツです。

また、ホワイトボードをオンラインで共有できる機能があれば、積極的に使用してみましょう。対面での会議と同じく、課題内容が視覚化されることで理解が深まります。

同様に情報を共有したいときは、チャット機能も活用できます。URLをチャットで共有する、誰かの発言中に被らないよう意見をまとめるといった使い方で、時間を有効活用できます。

代表的なオンライン会議ツール

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テレワークの拡大をきっかけとする需要にともない、世界では多種多様なオンライン会議ツールが生まれています。それぞれの機能をもとに、自社に最適なサービスを検討すると良いでしょう。

Zoom

Zoomは無料プランでも映像のタイムラグが生まれにくく、大人数の会議にも使える面が高い評価を受けています。

無料プランでは最大40分と利用時間に制限がありますが、有料プランであれば無制限で使えます。Gmail、Microsoft 365といったアプリとも連携でき、会議スケジュールを確認できるのも魅力的です。

Microsoft Teams

Microsoft Teamsは、Microsoftが提供するチャット、音声通話、会議を統合したコミュニケーションツールです。Microsoft 365との親和性が高いのが最大のメリットになります。会議中にWordやExcelファイルを共同で編集できるため、Microsoft 365を利用しているメンバーが多い際に使うと良いでしょう。

Google Meet

以前までは有料会員でなければ利用できなかったGoogle Meetでしたが、2020年5月からGoogleアカウントを保持している人であれば誰でも使えるようになりました。パソコンではブラウザでの利用が前提のため、専用ツールのインストールは不要。オンライン会議に参加するハードルは低く、不慣れな人でも手軽に参加できる点は魅力のひとつです。

WebEx

Cisco Systemsが提供するWebExは、定額制で利用できるオンライン会議ツールです。無料プランでも、最大100名、最長50分までのオンライン会議が実施できます。さらにより便利な機能が利用でき、より多くの人数が参加できる有料のプランも3種類用意されています。

また、日本語のほか英語、中国語、フランス語など10か国以上の言語に対応しており、海外支社とのコミュニケーションにも役立ちます。

まとめ

新型コロナウイルスの終息後も、テレワークを含めた柔軟な働き方は採用活動の活発化や、事業の拡大にとって欠かせない取り組みのひとつです。だからこそ、オンライン会議を早い段階で導入してみてはいかがでしょうか。