派遣で働くメリット・デメリットとは? 正社員との違う点、魅力について解説

派遣で働くメリット・デメリットとは? 正社員との違う点、魅力について解説

いわゆる「同一労働同一賃金」の施行によって正社員と非正規社員の間の不合理な待遇差が解消され、派遣という働き方が改めて注目されています。派遣で働き始めてからギャップを感じないように、あらかじめ派遣スタッフとして就業する際のメリットとデメリットをきちんと知って始めましょう。

※派遣には一般派遣(登録型派遣)と、無期雇用派遣(常用型派遣)の2種類がありますが、今回は一般派遣について解説していきます。

派遣スタッフと正社員は何が違うの?

派遣で働くメリット・デメリットとは? 正社員との違う点、魅力について解説_1

まずは、派遣スタッフと正社員とでは何が違うのか、下記の項目でみていきましょう。

雇用主

派遣スタッフは人材派遣会社に登録して、派遣先企業での仕事が決まると、派遣会社と雇用契約を結びます。つまり、派遣スタッフの雇用主は実際に働く企業ではなく派遣会社となります。一方、正社員や契約社員、パートは、就業先企業と直接雇用契約を結びます。
また、正社員の場合、休暇の管理も社会保険に関する手続きも就業先企業がおこないますが、派遣スタッフの手続きは、派遣会社がおこないます。

就業日数・就業時間

フルタイムであることが多い正社員と異なり、派遣スタッフの就業日数や就業時間については、選択肢が多くあります。たとえば、「週に3日、午前中のみ」「週5日で夕方5時まで」など、派遣スタッフの希望に合わせて選択することが可能です。

働く期間

有期雇用であることも派遣スタッフの特徴です。有期雇用とは、派遣先企業で働ける期間(3ヶ月または 6ヶ月など)があらかじめ決まっていること。期間が3ヶ月なら3ヶ月で雇用契約を結び、必要があれば契約更新を重ねていくような働き方となります。ただし、派遣先の事業所における同一の組織単位での就業は最長3年までとなります(※1)。
一方、正社員は基本的には企業が定めた定年まで働ける無期雇用となります。

(※1)派遣3年ルール
3年という制限を設けることで派遣先への直接雇用打診をおこなったり、もっと条件の良い新たな派遣先を提供してキャリアアップしてもらうなど、雇用を安定させることを目的としています。

福利厚生(交通費・各種手当)

福利厚生の面においては、これまで正社員と派遣スタッフではその待遇に違いがありました。しかし、2020年4月から、派遣など非正規社員と正社員との不合理な待遇差の解消を目指すものとして、いわゆる「同一労働同一賃金」が導入されました。

これにより、派遣スタッフにも通勤交通費が支給されるようになり、食堂、更衣室、休憩室など福利厚生施設において、これまで正社員しか利用できなかった場合、派遣スタッフも同じように利用できるようになりました。
ただ、派遣会社によっては「1ヶ月〇万円まで」「交通費の全国平均である時給72円を上乗せする」といったケースもあるため、雇用元の派遣会社で定められたルールを確認しておく必要があります。

派遣スタッフと契約社員・パートとの違いは?

派遣スタッフと契約社員・パートとの違いについても少し触れておきましょう。

・雇用主が異なる
派遣スタッフと契約社員・パートとの違いもまた、雇用主が異なることです。契約社員やパートは、正社員と同じく就業先企業に直接雇用されます。

・給与形態が異なる
契約社員は月給制で、派遣スタッフとパートは時給制です。長期休暇を取得する場合、雇用条件にもよりますが契約社員は給与に変動がほとんどありません。しかし、派遣スタッフやパートは、勤務時間が減ってしまうため給与が減ってしまいます。

・サポート
就業先企業に直接雇用されていた契約社員やパートは、次の仕事は自分で探すことになりますが、派遣スタッフの場合は、希望の仕事の条件に沿って派遣会社が次の派遣先を紹介してくれます。

派遣スタッフとして働くメリットは?

派遣で働くメリット・デメリットとは? 正社員との違う点、魅力について解説_2

正社員や契約社員、パートなどの働き方があるなかで、派遣スタッフを選ぶ人は大勢います。なぜ、派遣という働き方を選ぶ人が多いのか、そのメリットをみていきます。

ライフスタイルに合わせた仕事が選べる

派遣の仕事は、勤務地や勤務日数、時間や職種、仕事内容などの条件で選ぶことができます。ライフスタイルに合わせて仕事を選ぶことができるため、仕事とプライベートの両方を充実させたい人に派遣という働き方はおすすめです。

特に勤務時間や勤務日数は雇用契約に定められ、残業や急な休日出勤は原則ありません。そのため、スキルアップのための勉強や習い事、ジム通い、家事や子育ての時間を増やせるなど、プライベートな時間を持ちやすくなります。

さまざまな職場で経験を積める

正社員として働くのが難しい有名企業やテレビ・マスコミ、ファッション業界、クリエイティブ系、製薬や食品業界の研究職などでも派遣スタッフの求人があります。憧れの業界で、いろいろな経験を積み、スキルアップにつなげることもできそうです。

参考までに、厚生労働省の「平成29年派遣労働者実態調査の概況」によると、実際に派遣で就労している人が多い職種は「一般事務」、次いで「製造業」、「事務用機器操作」でした。
派遣スタッフの求人は幅広い業界、職種にあり、一般事務のほかにも専門性の高い医療事務やCAD技術者、ソフトウエア開発、翻訳、通訳、Webデザイナー、秘書、ショップ店員などの職種もあります。また、未経験OKの求人も多数あり、派遣で働きながら経験を積んで、キャリアアップを図っていくこともできます。

パートよりも比較的時給が高い

派遣スタッフもパートも、給料は時給計算が一般的です。働いた分だけ収入はありますが、欠勤をしてしまうと減ってしまいます。ただし、どちらも勤務条件に応じて有給休暇をとることができます。
しかし、パートよりも派遣スタッフのほうが、時給が高めとなっています。スタッフサービスが集計した派遣スタッフの時給相場の平均(2021年5月時点調査)は次のようになっています。

東京都:1,642円
大阪府:1,344円
福岡県:1,128円

例)時短勤務の派遣スタッフとパート・アルバイトの給与比較



派遣スタッフのほうがパート・アルバイトで働くよりも時給が高いため、子育てをしながら、またはスキルアップのために学校に通いながら、などライフスタイルに合わせて短時間で効率よく働くことができます。

正社員よりも給与が高いケースも

派遣スタッフにはいわゆる同一労働同一賃金のもと、雇用契約によりますが、ボーナスが時給に含まれているため時給が高いうえに、残業代も雇用契約に基づいてしっかり支払われるため、勤務時間数によっては正社員や契約社員より給与が高くなることもあります。

例)フルタイムの派遣スタッフと正社員の給与比較


(※4)厚生労働省「令和元年賃金構造基本統計調査結果(初任給)の概況:1 学歴別にみた初任給」より

なぜ派遣スタッフのほうがパートやアルバイトに比べて時給が高いのかといえば、派遣スタッフは、企業が求めるスキルを満たした「即戦力」であり、そのスキルに対する付加価値として時給が高く設定されているのです。

派遣会社のサポートが受けられる

契約中も契約終了後も派遣会社による下記のようなサポートが受けられるということも派遣で働くメリットです。

・仕事探しのサポート
派遣での仕事を初めて探すときはもちろん、派遣期間終了後の次の仕事を探すときも、派遣会社より仕事探しのサポートを受けることができます。経験やスキル、将来的なキャリアプランなどについて派遣会社の担当者に相談しながら、仕事を紹介してもらうことも可能です。

一方、派遣スタッフと同じく契約期間がある契約社員やパート・アルバイトの場合、契約満了後の仕事探し(就職活動)は自分でおこなわなければなりません。

・就業中のサポート
派遣先企業で希望することが出てきたり、また何かトラブルがあった際には、派遣会社に相談することができます。派遣会社が派遣先企業とのパイプ役として交渉をおこない、派遣スタッフが快適に働ける環境をバックアップします。

・スキルアップのサポート
派遣会社によるビジネス研修やExcelやWordなどのPCスキル研修をはじめ、スキルアップやキャリアアップのための教育・研修サポートを受けることができ、なかには無料で受講できるものもあります。

※スタッフサービスのビジネススクールやeラーニングでは、スキルアップを応援する講座を多数ご用意しています。詳細はマイページの「ビジネススクール」メニューよりご確認ください。

派遣スタッフとして働くデメリットは?

派遣で働くメリット・デメリットとは? 正社員との違う点、魅力について解説_3

派遣スタッフとして働くデメリットについても押さえておきましょう。

雇用が不安定

3ヶ月や6ヶ月などと契約期間が決まっている一般派遣は、派遣先と派遣スタッフの双方合意のもと契約更新が繰り返されます。契約期間が終わるごとに、更新か契約終了となるかが決まります。

契約更新をしても同じ職場にいられるのは3年まで

派遣スタッフは、最長3年までの長期就業が可能ですが、「派遣期間の制限」があり、ずっと同じ職場で働き続けることはできません。もし3年を超えて同じ企業で同じ仕事を続けたい場合は、勤務先企業に直接雇用してもらうという方法があります。このほか、同じ職場で長く働きたいという場合には、最初から「紹介予定派遣」を選ぶ方法もあります(※5)。

(※5)紹介予定派遣
紹介予定派遣とは、直接雇用を前提に一定期間派遣スタッフとして働く就労モデルです。派遣として働く期間は最長6ヶ月で、それ以降は企業と本人の合意があった場合に直接雇用となります。紹介予定派遣では実際の職場の雰囲気や仕事内容が事前にわかったうえで正社員や契約社員になることができ、企業側にとっては人柄やスキルを十分に理解したうえで直接雇用ができるなど、双方にとってミスマッチが起きにくいメリットがあります。なお、直接雇用を前提とした派遣となるため、通常の派遣と異なり、事前に面接などがあります。

裁量の大きな仕事を任せてもらえない

派遣スタッフは、基本的に派遣先企業からの指揮命令に基づく業務をおこなうので、立案や責任ある仕事を任せてもらえるケースはあまりありません。業務範囲が限定的であることは、派遣のメリットでもありますが、人によっては物足りなさを感じてしまう可能性もあります。

派遣の仕事はなくならない? 企業側が派遣スタッフを雇うメリット

派遣で働くメリット・デメリットとは? 正社員との違う点、魅力について解説_4

メリットも多い派遣スタッフですが、契約満了となったときに、他の仕事があるかどうかという不安もあります。しかし、派遣スタッフを雇用することは企業にとってもメリットが大きく、今後も安定して募集案件があると考えられています。なぜ、派遣という働き方が今後も求められるのかについてみていきましょう。

業務の忙しさによって人員補充ができる

企業が派遣スタッフを雇う主な目的は、「人員不足が発生した際に人員を早急に補充するため」、「高いスキルを持った人材を確実に確保するため」です。
企業にとって、さまざまな側面で(正社員の休職期間中や繁忙期、短期的なプロジェクト、新規事業の立ち上げなど)フレキシブルに人員を確保できる派遣スタッフは力強い存在です。

契約期間があるからこそ雇用しやすい

派遣が有期雇用である点も、企業にとってはメリットとなっています。契約期間を定めておけば、特定の期間に必要な人員だけ確保ができます。
派遣スタッフとしても、派遣先の仕事が合わないと思えば、契約更新をせずに短期間で辞めることができます。退社をする際の気持ち的な負担が少ないというメリットがあります。

結婚、出産をしてもライフステージにあったオフィスワークを探せる

正社員として仕事をしていると、制度が整ってきたとはいえ、時間的な制約や転勤、子育てや家事・介護などとの両立で仕事を諦めて退職する女性が少なくありません。しかし、派遣スタッフなら「保育園の送迎時間に合わせた出社時間・退社時間で働きたい」「週に3日働きたい」「午前中だけ働きたい」など、勤務時間や日数なども選べるため、子育てをしながらでも社会復帰がしやすいといえます。派遣は、結婚や出産でライフスステージが変化しやすい女性におすすめの働き方ともいえそうです。

雇用が不安定、同じ派遣先では3年以上は働けないといった派遣のデメリットも挙げましたが、さまざまな職場を経験できる、スキルアップにつながるなど、メリットに置き換えられるケースもあります。ご自身の生活のなかで重視したいポイントやライフワークバランスを考慮して、検討することをおすすめします。
初めての派遣で不安な方は、スタッフサービスへお問い合わせください。未経験OKの案件も豊富に取り扱っています。

ライター:ナカイマミ(編集者・ライター)
求人媒体で求人広告の制作、編集記事の制作に10年以上携わった後、女性誌、生活情報誌、地域活性に関係する媒体などで多くの取材、ライティングを手掛ける。気が付けば、47都道府県を踏破。海外よりも日本が好き。

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