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自分のペースで働くことができる仕事とは?

自分のペースで働くことができる仕事とは?

できることなら、自分のペースで働きたい。多くの人が憧れる働き方です。実際、そんな仕事があるのでしょうか。自分のペースでできる仕事とは何か。それができる具体的な職業、自分のペースで仕事をするためのポイントなどを解説します。

自分のペースでできる仕事とは?

「自分のペースで働きたい」といっても、その捉え方は千差万別です。自分の仕事に集中できる仕事を指す人もいれば、働く時間や場所にしばられない仕事をいう人もいます。そこで、「自分のペースでできる仕事」について、代表的な特徴を見ていきましょう。どの特徴が自分に合うのか考えながら、チェックしてみてください。

働く場所や時間を選ばない

自宅や近くのカフェなどお気に入りの場所で仕事ができたり、早朝や夜間など自分の好きな時間から仕事を始められたりするのは、嫌なストレスを感じずに仕事に集中できるため、自分のペースでできる仕事といえるでしょう。

コロナ禍を経験し、在宅勤務が普及するようになって、こうしたフレキシブルな働き方へのニーズは高まっているようです。

人間関係に縛られない(他人に左右されることが少ない)

後輩の仕事の尻拭いばかりで、自分の仕事ができない。つねに上司が仕事を丸投げして、やってもやっても終わらないなど、周り人の影響で思うように仕事が進まないことも多いのではないでしょうか。

人間関係に縛られない、他人に左右されない仕事は、自分のペースで仕事ができる、自由な働き方といえるでしょう。

自分の仕事だけに集中できる

プロジェクトを多人数で担当したり、1つの業務を複数名で連携をとりながら、仕事を行ったりする場合は、周りの状況に配慮しながら、仕事に取り組まなければなりません。また、自分の仕事が終わった後も、質問や相談に追われることが多々あります。

そうなると、周りの影響を受け、仕事の手離れも悪く、仕事の待ち時間も多くなります。与えられた業務に集中できる環境であれば、やりやすいように仕事を進められるだけでなく、質の高い仕事をおこなうこともできるでしょう。

納期や〆切、ノルマがない

スケジュールのある仕事や、期間ごとに具体的な数値目標(ノルマ)のある仕事は、過度なプレッシャーになり、慣れるまではストレスに感じるかもしれません。

ノルマのある仕事は、営業やテレフォンアポインターなど職種は限定されますが、納期や〆切は、ほとんどの仕事にはつきものです。融通が利く場合もあるので、事前にしっかり調べましょう。

業務の裁量権がある

先輩や上司に、その都度許可を得たり、確認したりしていては、自分のペースで仕事ができません。基本的な業務の流れを教わった後は、自分でスケジュールを管理して、自分のやりやすい進め方ややり方でおこなえる、業務の裁量権のある仕事も、自分のペースで仕事ができる特徴でしょう。

これができるようになるためには、責任を持って仕事ができることと、一定の経験とスキルは求められます。

自分のペースで働ける仕事の特徴

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職種ごとにも、自分のペースで働ける、さまざまな特徴があります。代表的な職種を紹介しますので、仕事探しの参考にしてください。

自分のペースで働きやすい職種

・事務職
オフィスで働く一般事務や、営業をサポートする営業事務、病院やクリニックなどで勤務する医療事務などがあります。一般事務や営業事務は書類作成や来客・電話対応が中心で、医療事務は受付や患者さんの応対、時には会計業務をおこなうことがあります。

会社などによってルーチンワークが主体の仕事もあれば、上司や営業からタスク(作業)を振られて、自分でスケジュール調整をしながらおこなう場合もあります。目標やノルマはなく、頼まれる業務も、余裕を持ってできる場合が多く、仕事に慣れてくれば、無理なく仕事を進められます。

・研究職
専門知識が必要で、与えられた成果を出すまでに長い年月を要する場合もあれば、決められた期日までに成果を出さなければならないケースもあります。また実験や研究では、細かな作業も求められます。

企業などでは研究した結果が、新製品の開発につながるため、社会に役に立つ仕事がしたい人には最適です。人間関係に縛られない、自分の仕事に集中したいなど、自分のペースで仕事ができる特徴もあります。

・ポスティング
戸建てやマンション、アパートなどの住宅、そしてオフィスを、徒歩や自転車で一軒一軒回って、ポストにチラシを投函する仕事です。給与は出来高制(投函した枚数)もしくは時給制が一般的です。特別なスキル・経験は必要なく、未経験からでも取り組めます。

基本的には一人で行動するため、人間関係に縛られる心配はほとんどありません。また、働く時間や日数なども自分で決められることが多く、ダブルワークなども可能。自分のペースで働けます。

・ビルメンテナンス
ビルの電気設備、空調設備、給排水整備などの点検・保守などを行う仕事です。ビル内にある管理センターのモニターを見ながらの管理や監視、巡回メンテナンス、工事の立ち会い、緊急時のトラブル対応などがあります。

24時間対応なので、早番・遅番などがあり、不規則な勤務が多いです。ただ、トラブルなどのイレギュラーな対応がなければ、基本的にはルーチンワークです。

決まった人とのやりとりのみのことが多く、働く環境として問題なければ、人間関係に縛られることはありません。第二種電気工事士や危険物取扱主任者などの資格を取得する機会も多く、スキルアップもできます。

・営業
営業といっても、お客様やスタイルはさまざまです。お客様が法人企業か、個人かでも対応は異なります。既存顧客へのルートセールスもあれば、テレアポ(テレフォンアポインター)やお客様にアポイントを取らず、飛び込みをおこなう新規開拓もあります。また自社製品の販売なのか、自社サービスによるソリューション提案なのかによって、求められるスキルも変わります。

会社によっては、営業一人ひとりに裁量権を持たせるところがあります。そういう環境は、成果重視なので、自分に合った進め方で、営業がおこなえる可能性が高いです。

・警備員
施設や工場などの点検・巡回、工事現場などの交通誘導がおもな仕事です。工事現場の警備などでは、関わる人も現場によって異なるため、人間関係で縛られることは少ないでしょう。

また、〆切やノルマなどもないため、目の前の業務に専念できます。ただ外での仕事が多いので、風雨、暑さや寒さなどの天候や気候の影響を受けやすく、体力が必要かもしれません。

・Webデザイナー
ホームページやLP(ランディングページ)と言われるまとめページ、ECサイト(Eコマース(E-Commerce、ネット通販)サービスを提供するWebサイト)やブログなどのデザインを手がける仕事です。最近では、プログラマーが担当していたHTMLやCCSなどのコーディングやJavaScriptなどのプログラミングをおこなうケースも増えています。

〆切に追われる仕事ではありますが、経験を重ねて、人脈と得意分野を見出せば、フリーランスとして活躍することも可能です。そうなれば、場所や時間にとらわれずに、自由に働けます。

・データ入力
手書きデータやアンケート回答などの資料をWordやExcelで作成したり、動画データや録音データを文字起こしたりする作業のことです。YouTubeなどの動画の字幕作成の仕事なども含まれます。

パソコンやビジネスソフト、ネット環境などは最低限必要ですが、隙間時間を利用して働けることが多く、いつでもどこでも、自由に仕事をおこなうことが可能です。作業は一人でできるため、面倒な人間関係に悩むことも少ないでしょう。

・ライター
お客様(メディアや法人、個人など)から依頼を受け、広告、商品・サービスの紹介記事などを執筆します。時には、インタビュー(取材)をして、まとめることもあります。IT、美容、エンタメ、採用など、ジャンルはさまざまです。

フリーランスで活躍する人も多く、納期や〆切はありますが、場所や時間に縛られずに、自分の裁量できる、自由度の高い仕事です。

・エンジニア
アプリやソフトウェアなどの設計・開発を行う仕事です。自身のスキル・経験、プロジェクトの規模にもよりますが、個人で完結できる案件と、複数のエンジニアと連携してチームで担当する案件があります。

どの案件も他のエンジニアや取引先とのコミュニケーションが求められるため、プロジェクトによっては、人間関係に左右されることもあります。

ただ最近は、コロナ禍の影響により、リモートワークでの勤務も増えており、場所に制限されずに仕事ができるケースもあります。経験を重ねていけば、業務の裁量を任せてもらえるチャンスもあります。

・デバッガー
開発中のゲームなどのアプリのバグ(不具合)を見つける仕事です。発見したら、プログラマーなどに依頼して、修正し、再度動作確認するなど、バグがなくなるまでおこないます。派遣や業務委託(フリーランス)で働く人が多いです。

仕様書をもとに一人で作業をおこなうことが多いため、黙々と取り組めます。それゆえ、人間関係に悩まされることも少ないでしょう。

・コールセンター
製品やサービスに関してのカスタマーから問い合わせや要望に応える仕事です。電話以外にもメールや、最近ではチャットでの対応もあります。

直接会って説明ができないため、言葉だけで、より分かりやすく表現することが求められます。「ありがとう」という感謝の言葉をやりがいに仕事をしている人が多いです。基本的には、カスタマーの問い合わせなどに一人で対応するため、業務に集中できる機会が多いでしょう。

自分のペースで仕事をするポイント

自分のペースで仕事をするためには、仕事選びの他に、心がまえや、仕事への取り組み姿勢で気をつけるべきことがあります。それが、次の3つのポイントです。

タスクの優先度をつける

忙しくなると、タスク(作業)が増えてきます。このタスクを闇雲にこなしているだけでは、納期に間に合わなかったり、トラブルを起こしたりする可能性があります。「重要度」「緊急度」でタスクを整理して、優先度をつけて仕事をするようにしましょう。

コミュニケーションは最低限に

仕事を円滑に進める上では、コミュニケーションは欠かせません。しかし、コミュニケーションを過度に取りすぎると、目の前の仕事に集中できず、人間関係に縛られてしまう可能性があるため、自分のペースで仕事ができなくなるおそれがあります。最低限の「報・連・相」を心がけて、コミュニケーションは取りましょう。

業務を抱え込まない

自分のペースで働くためには、必要以上に業務を抱え込まないことです。次第にキャパオーバーになり、お客様や周りに迷惑をかけることにもつながります。自分の持てる能力(キャパ)を把握して、それを超える場合は断ることが、時には必要です。それが自分のペースで仕事をする第一歩になるでしょう。

まとめ

今回、「自分のペースで働ける仕事」の見つけ方を解説してきました。実際は、職場環境や自身のスキル・経験によって、個人差があると思います。

まずは、興味のある仕事を経験して、どのようにすれば、「自分のペースで仕事ができるのか」を試してみるのがいいでしょう。

派遣であれば、未経験から取り組める仕事もあり、さまざまな職種が経験できるので、自分のペースで働ける、憧れの仕事も見つけやすいはずです。
 



<ライタープロフィール>
西谷 忠和

新卒・中途採用、進学などのメディアにて広告制作ディレクターを経験後、2007年に独立。現在は、フリーのライターとして採用サイト、求人メディアの広告、採用のオウンドメディア、人材サービス企業のインナーコミュニケーションなどのコンテンツ制作に携わっています。またライフワークとして、20~50代のビジネスパーソンやフリーランスのキャリア支援を行うキャリアコンサルタントとしても活動中。