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仕事ができる人は質問上手!?「質問力」を磨いて人間関係もスキルも上向きに

仕事ができる人は質問上手!?「質問力」を磨いて人間関係もスキルも上向きに

上司や先輩、同僚に疑問点を確認する、指示を仰ぐ、意見をもらうなど、職場は毎日「質問」であふれています。質問を上手に使いこなすことで、職場でのコミュニケーションが良好になったり、仕事を円滑に進められたりするなど、好循環が生まれます。そこで今回は「質問力」を磨くポイントやテクニックをご紹介します。質問力アップの参考にしてみてください。

磨かなきゃ損!「質問力」アップで得られるメリット

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広辞苑によると、質問とは「わからないところや疑わしい点について問いただすこと。また、その内容」。それ以外にも、円滑なコミュニケーションによって仕事の効率が上がったり、新しい情報を知ることで自身の成長に繋げられたり、質問によってさまざまなことを得ることができます。「質問力」が持つ力を知れば、あなたもきっと磨きたくなるはずです。

メリット1. 疑問が解消される。情報が得られる

質問することで得られる代表的なものは、不明だったことが明確になったり、新たな情報を得られることです。また質問力がつけば、専門外の分野についても質問できるようになり、それによって得られた情報を理解・習得していくことができます。さらに、頭の中で考えていることを言葉にすることで、質問した人、質問された人双方の考えが整理され、情報共有を図りやすくなります。

メリット2. 思い込みが取り払われる

誰しも、多かれ少なかれ持っている思い込み。とりわけ、ネガティブな思い込みは行動を制限してしまいます。誰かに問いかけたり会話したりすることで、その思い込みには実は根拠がないことに気づくことができます。例えば、「私はいつも失敗ばっかりしている」という同僚に、「本当に一度もうまくいったことがない?」と問いかけてあげれば、「そういえば、あの時はうまくいった」と過去の成功に立ち返ることができ、「誰と比べてそう思うの?」と聞き返せば、「誰かとの比較ではなく、単なる思い込みかもしれない」と相手の意識を前向きに切り替えることができるかもしれません。

メリット3. 相手との心の距離を縮められる

指示や命令のように上下関係が固定されているコミュニケーションとは異なり、質問には、質問をする側と質問をされる側をフラットな関係にする力があります。例えば、上司からの指示・命令について部下が質問することで、上司に気づきを与えるきっかけになるなど、一方通行のコミュニケーションから双方向のコミュニケーションに変化させる可能性を持っています。
また、相手の得意分野や関心ごとなどについて質問をすることで興味や好意が伝わり、「私に興味を持ってくれている!」と感じてもらうことができます。初対面の人に「学生時代は何に熱中していましたか?」などと問いかければ、会話が弾むきっかけになることも。心の距離を縮め親近感を醸成するにも、質問はとても有効です。

メリット4. 自分自身をも変えられる

転職に迷ったり、失敗して落ち込んでいるときは、自分に対してポジティブな質問を投げ掛けることで自己効力感(※)を高めることができます。「これはきっとチャンス。やらなければ後悔するのでは?」「思ったような結果ではなかったけれど、良かった点もあるはず。それは何だろう?」などと自身に問いかけ、“自分ならやれる!”と暗示することで、前向きな行動を後押しします。また、日頃から「自分の良いところはどこだろう?」とポジティブな自問を重ねることでも、自己効力感を高めることができます。
※自己効力感とは、カナダ人の心理学者アルバート・バンデューラが提唱した、何らかの行為に対して「自分ならうまくできそう!」などというセルフイメージを持っていること。

仕事がうまく回り出す!質問力を上げるポイント&テクニック

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ちょっとしたポイントを意識すれば、誰でも「質問力」を上げることが可能です。良い質問は会話を盛り上げるだけでなく、新しい知識や情報を手に入れるチャンスにもなります。質問力を上げて、職場での良好な関係づくりやスキルアップに生かしましょう!

ポイント1.「傾聴の姿勢」を大切にする

質問する時には、相手への興味や尊敬の念が欠かせません。うなずきながら、目を見ながら、笑顔で安心感を与えながら聞く、などが質問する時のマナーです。また、何度も同じ質問をすることも失礼になるので、聞いたことをきちんとメモするのも忘れずに。

ポイント2.オウム返しを巧みに使う

相手の発言をそのまま繰り返す「オウム返し」。これにより、相手の話に関心を持っていることが伝わり、そこから会話を深めるきっかけになります。業務にまつわる話の場合は、その内容を別の言葉で言い換えて確かめることで、認識のズレやミスを防ぐことができます。

ポイント3.ネガティブな質問はしない

「おっしゃっている意味がわかりません」「それは必要な作業でしょうか?」など、相手の考えや発言を打ち消すような質問はNGです。相手のやる気を削ぎ、本来望んでいる解決が遠のいてしまいます。相手の言っていることが理解できない場合は、「それはこういう理解で良いでしょうか?」など、確認する質問に置き換えるようにしましょう。

ポイント4.相手に答えを丸投げしない

「どうすればいいですか?」など、相手にだけ考えさせるような受け身の質問は好ましくありません。「この問題に対して、こう対応しようと思っていますが、ご意見をお聞かせいただけますか?」など、自分なりの仮説を持って、それに対する意見を聞くのが良いでしょう。また、その問題の経過や結果の報告を忘れないことも大切です。

ポイント5.クローズドな質問とオープンな質問を使い分ける

答えが限定される「クローズドな質問」は余計な話をしてほしくない場合や、シンプルにイエスかノーかだけを知りたい場合に役立ちます。逆に、相手に自由に答えてもらう「オープンな質問」は、自分では答えを予想できない時や自由な意見がほしい時に使いましょう。さらに、5W1H(※)を含めた問いかけにすると、より具体的な答えを得ることができます。2種類の質問を、上手に使い分けるようにしましょう。
※5W1HとはWho(だれが)When(いつ)、Where(どこで)、What(なにを)、Why(なぜ)、 How(どのように)を指し示すビジネス用語。

ポイント6.ネタに困ったら「木戸に立ちかけし衣食住」

初対面の人などと話す時、共通の話題がすぐに見つからない場合は、会話をはじめるきっかけに「木戸に立ちかけし衣食住」というキーワードを覚えておくと便利です。「き」は季節や気候、「ど」は道楽や趣味、「に」はニュース、「た」は旅や休日、「ち」は知人や地域、「か」は家族やペット、「け」は健康、「し」は仕事、そして「衣食住」にまつわる質問です。ただし、プライバシーに踏み込みすぎた質問には注意しましょう。

「質問力」を上げて、仕事効率も人間関係も良好に

質問というと、「分からないことを聞く」「確認のために聞く」と捉えがちですが、目的を持った問いに変化させることで、得られる情報の量や質が変わります。また、相手や自分のマインドを良い方向へと導くこともできます。質問することに苦手意識がある人も、日々 “良い質問”を意識して使うことで質問する力はどんどん磨かれていきます。質問力が上がれば、今よりもっと仕事がしやすくなること間違いなし! ぜひ、今日から“質問力磨き”をはじめましょう。