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未経験でも転職・就職しやすい仕事や業種、方法はある?

未経験でも転職・就職しやすい仕事や業種、方法はある?

「転職・就職をするなら、同業種や同職種が一般的で未経験の業種は難度が高い」、「未経験を希望する人自体が少ないのでは」と思っていませんか?実際はどうなのか、この記事では、転職・就職活動中の方のアンケート結果を交えて未経験の転職・就職の実態を紹介します。

「未経験の業種に転職したいけれど、未経験では難しいだろう」と不安に思っている人は、この記事で紹介する「未経験でも転職・就職しやすい業種や方法」をご自身の活動に役立ててみてください。

未経験の職種や業種にチャレンジしたい人はどのくらい?

未経験でも転職・就職しやすい仕事や業種、方法はある?_1

未経験の職種や業種にチャレンジしたい人がどのくらいいるのか気になる方のために、株式会社スタッフサービス・ホールディングスが行った、アンケート結果を紹介します。

結果によると、転職・就職活動中の2人に1人が「業界もしくは職種、いずれも未経験」の仕事を希望していることがわかりました。


https://www.staffservice.co.jp/nt-files/nr_230322.html

なかでも20代は66%もの人が未経験の職種や業種への転職・就職を希望しており、全年代で最も多い結果となりました。30代になると同割合は55.8%となるため、20代と30代の間の大きな差が見て取れます。

また、コロナ禍でキャリアの自律意識やライフスタイル重視の志向が加速しており、異業種・異職種に越境転職をする人、経験が浅いあるいは内仕事に挑戦する人も増加傾向にあります。

出典:株式会社スタッフサービス・ホールディングスアンケート調査
(全国の20代~70代を対象にした転職・就職活動に関する調査)

20代は未経験の職種や業種に転職しやすい?

転職・就職活動中の20代は約7割も未経験の職種や業種への転職・就職を希望している結果を見てもわかるように、20代は未経験の職種や業種に転職しやすい年代といえるでしょう。

その理由としては、下記2点が挙げられます。
・20代は企業もポテンシャル採用が多い傾向にあり、経験重視ではない傾向がある
・働き手のなかでも若年層の減少が著しく、若年層の採用自体に価値がある

出典:総務省「情報通信白書 令和4年版」

以上の点だけを考えても、20代は未経験の職種や業種に転職しやすい年代だといえるでしょう。

未経験の職種や業種に転職・就職するために必要なこと

これまでの結果を受けて、さらに未経験の職種や業種に転職・就職したい気持ちを強くした人が実際に転職・就職を成功させるには、何が必要なのでしょうか。そのポイントを紹介します。

該当職種や業種に求められるスキル・素養を知る
該当の業種や職種に興味があるという段階から、転職・就職を実現できるレベルになるまでには、まず知識が必要です。該当業種や職種に求められるスキル・素養を知るところから始めましょう。

自分の年齢の場合は、求人市場においてどの程度のスキル・経験が必要かを調べてください。そして、経験がない分、どういった素養があればカバーできるのかを知りましょう。派遣会社などの専門家に聞く、該当職種・業種の経験者とつながり、リアルな情報をヒアリングさせてもらうなどで情報を得てください。

求められるスキル・素養を身につける
求められるスキル・素養がわかったら、現在の仕事を通じて身につけられるものがないかを考えてみてください。現在の仕事を見直すと、異業種・異職種でも通用するスキルが磨ける仕事や、コミュニケーションのとり方などが見つけられるかもしれません。

日常の業務であっても「今の業務を目指している業種に置き換えた場合、このような工夫をすると役立つのではないか」などと考えながら仕事をするだけでも、志望業種や職種のスキル・素養が身につく可能性を上げられます。

例えば接客業から営業に転職したい人で、お客様とのコミュニケーションが好きという素養をより営業に寄った素養に育てたい場合で考えます。この場合は、単に接客するだけでなく、自分のおすすめをお客様にプレゼンし、月◯件はプラスで販売するなどを課してみるだけでも、アピールにつながる素養や営業スキルを身につけられます。

なぜその業種や職種でなくてはならないのか、必然性を明確にする
仮に若年層で年代に魅力があったとしても、なぜその職種・業種でなくてはならないのかという必然性を伝えられなければ、転職・就職は成功しないでしょう。

自分のなかでは明確なつもりでも、その理由で先方が納得してくれるとは限りません。下記2点の質問をされたとき、初対面の第三者が納得できるような理由になっているかを考えてみてください。

・なぜ今なのか
・なぜこの職種・業種へ就職や転職をする必要があるのか

家族や友人に聞いてもらい、納得できるかどうかを聞くと客観性のある転職理由が作れます。過去から自己分析をしてその業種や職種につながる原体験を見つける、キャリアビジョンとの関連を意識して転職理由を作ってみるなどをすると、必然性を感じてもらいやすくなります。

あとは同職種・業種の場合と同様に、なぜその業種・職種のなかで応募先企業を選んだのかを明確にすれば、転職・就職成功の確率を高められるはずです。

20代・未経験の職種、業種に転職・就職しやすい職種

未経験でも転職・就職しやすい仕事や業種、方法はある?_4

現在転職はしたいけれど、特に業種や職種は決まっていない人に向けて、転職・就職しやすい職種や業種を紹介します。

職種:営業、SE(システムエンジニア)、販売など
営業やSE、販売職などは転職・就職しやすい職種のひとつです。営業、SE、販売職は人手不足あるいは流動性の高い職種であるため、求人を出している企業が多い傾向にあります。

また、営業・販売には資格なども必要なく、SEも教育制度が整っている企業が多いです。未経験者でもその職種に転職したいという意思があれば、身につけやすい環境が整っている点などから、転職・就職しやすい職種だといえます。

業種:建設業界、介護業界、運輸業界など
建設・介護・運輸などの業界は慢性的な人手不足状態が続いており、若年層の方を積極的に採用するようになっています。そもそも現時点で人手不足状態であり、できるだけ長く働いてくれる人を希望しているため、若年層の場合はポテンシャルで採用してもらえる可能性が非常に高いです。

もし転職・就職先が決まっていないようであれば、人手不足、流動性の高い業種・職種を選ぶと、転職・就職を成功させやすくなります。

未経験の職種、業種の転職で失敗しないポイント

成功確率を上げやすい職種・業種を選んでも、転職・就職に失敗する人もいます。そういった人はどんな特徴を持っているかと、失敗しないポイントも合わせて解説します。

ポテンシャル採用=準備が不要と勘違いしている
「未経験でも転職・就職しやすい職種・業種を選んだから、若さのアピールのみで内定をもらえる」と勘違いすると失敗の確率が上がります。

ポテンシャル採用とは、その人の持っている素養や今まで培ってきたスキルが自社の仕事にも転用でき、活躍してくれそうだと感じた場合に採用することを指します。例えば、転用できるようなスキルがなくても、活躍できるように面接までに業界に関する知識を十分身につけているなど、異業種にいても自ら準備して動ける人に対し、企業は今後のポテンシャルを感じて採用すると考えられます。

つまり、いくら未経験の方を求めていても、準備をしていない人にはポテンシャルを感じないため、採用には至りません。自己分析のおかげで転職の必然性が伝わる、キャリアビジョンとのつながりをアピールするなど、準備をして採用を勝ち取りましょう。

自己分析が足りない
該当の職種・業種である必然性の部分でもお伝えしたことですが、必然性を明確にするには、自己分析が必要です。

例えば転職者なら、「最初は今の業種に勤めたいと思って就職したはずなのに、どうしてその意思が変わったのか」、「それはなぜ予期できなかったのか」「今回転職して異業種にまた転職したくならないのか」などの質問を受けたときに明確に答えられなければなりません。

これらの質問に答えるには、「なぜ就職するときは今志望している業種を選択しなかったのか」「途中で今志望している業種に興味が湧いたのはなぜか」「今志望している業種につながる過去の原体験はなにか」などを自己分析で見つける必要があります。

これらをしていないと「興味があるから」「異業種に転職できるのは年齢的に最後のチャンスだから」など、企業にとって魅力を感じられない転職理由になり、転職・就職に失敗する確率が上がるでしょう。

キャリアビジョンとのつながりがない
異業種・異職種に興味を持つこと自体は問題ありませんが、分析が足りない状態だと「これからも転職を繰り返されるのではないか」「入社しても数年でまた異業種に転職したくなって辞めてしまうのではないか」などと思われてしまいます。

そうすると転職・就職に失敗しやすくなるため、キャリアビジョンとのつながりをアピールしてすぐに辞めないことと転職への本気度を理解してもらいましょう。

例えば、営業からプログラマーになり、次はデザイナーを目指しているなどの場合、あまりキャリアの繋がりがないように見えるため、転職・就職に失敗しがちです。

失敗しないためには、例えば「将来は、中小企業向けにWebサービスをワンストップで提案できるアートディレクターを目指しています。アートディレクターにはデザイン・プログラミング・営業に関する知識・スキルが全て役立つため、これまで営業とプログラマーを経験してきました。御社でデザインを学んだ後、アートディレクターとして活躍したいと考えています」などの説明ができれば、経験がなくても採用される確率を上げられます。

スタッフサービスグループのキャリア支援制度

スタッフサービスグループでは、派遣スタッフの皆様が新たな仕事を目指し、活躍できるようにキャリア支援制度を設けています。

eラーニングや資格取得支援という実務につながるスキル面のサポートだけでなく、新しい環境や仕事での不安な気持ちを精神的にサポートする相談や、スキルアップに向けた情報提供も実施。キャリアだけではなく、派遣スタッフの皆さんがもともと持っている資質やスタンス面も希望の仕事につながる要素として評価し、新たな転職・就職へのサポートをおこなっています。

未経験の職種・業種への転職・就職を不安に感じている方は、まずお気軽にスタッフサービスへご相談ください。あなたのキャリアアップを精一杯サポートいたします。

スタッフサービスグループのスキルアップ支援について
https://www.staffservice.co.jp/benefits/skillup.html
 


《ライタープロフィール》
高下 真美 / ライター
新卒で人材派遣、人材紹介企業に入社し、人事・総務・営業・コーディネーターに従事。その後株式会社リクルートジョブズ(現・株式会社リクルート)に転職し、営業として8年勤務後、HR系ライターとしてフリーランスへ転身。現在は派遣・人材紹介・人事系メディアでの執筆、企業の採用ホームページの取材・執筆の他、企業の人事・営業コンサルタントとして活動中。