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「チャンスを。」stories

障がいのある仲間に教わった、「働く」は生きる喜び

亀井 宏之
亀井 宏之(Hiroyuki Kamei)
株式会社スタッフサービス・ビジネスサポート
株式会社スタッフサービス・クラウドワーク
代表取締役社長

辛い状況をチャンスに変えて、やりがいを知った仲間たち

スタッフサービス・ビジネスサポートは2000年に設立された障がい者雇用の特例子会社です。現在は約700人の障がいのある仲間が内勤社員として、グループ内の事務処理業務にあたっています。
私は2008年、この会社の代表取締役に就任しました。しかし、障がい者雇用の経験どころか、障がいのある方と個人的に接したこともほとんどありません。そこでまず、地域で福祉関係に携わる方にお話をうかがいました。
その際に何度も念押しするように言われたのは「一人ひとりの障がいに配慮して仕事を用意する」「健常者や専門職を配置して一人ひとりにあった手順を準備する」ということ。作業においては、数多くの健常者がメイン業務を担当し、障がい者は補助業務、作業系業務を担当するというのが一般的。障がい者の方は指示された通りに黙々と作業をしていました。
釈然としない気持ちでいたところに降って湧いたように起こったのがリーマンショックです。スタッフサービスグループの派遣就業数は激減、スタッフサービス・ビジネスサポートが請け負っていた軽作業や事務業務もほぼなくなりました。輪番で出社しても封入封緘作業やシュレッダー業務は30分で終わり、一日の大半を無為に過ごす日々。これは辛い状況です。
その一方で、デリバリーセンターも担っていた拠点には、各部署から送り返されたパソコンや電話が山積みになっていました。どの部署でも人手がそれほど減っていたのです。そこでメンバーは一念発起。「電話をかける練習をしよう」「パソコンを使えるようになろう」。自主的に仲間内で練習を始めたのです。そして最後には自分たちで工夫して、一通りのことができるようになりました。
ちょうど新たなスキルを身につけた頃、製造分野のテクノ・サービスから嬉しい提案がありました。「共同で新規営業と既存のお客様へヒアリングする架電チームを作れないだろうか」。こうして神奈川県相模原市の淵野辺に共同の架電チームが立ち上がり、その後、福岡に展開しました。
自主的に考え、働き始めた仲間たちは、見違えるほどに活き活きしています。ビジネスサポートの仲間が挑戦を続ける原動力は、グループ内の社員からの「ありがとう」です。
また毎年一回開催する「業務改善コンテスト」も、大きな励みになっています。前年度から改善した点を各々が発表するのですが、スタッフサービス・ビジネスサポートの社員にとっては人生で経験したことがないようなハードルの高いステージ。発表の前日に「できない!」と泣き崩れたり、直前まで職場の仲間と練習したり。そんな困難を乗り越えて無事に発表を終え、晴れ晴れとした表情で役員のみなさんと一緒に撮った写真は勲章です。
働くというのは収入を得る手段というだけではありません。今まで話したこともない人と共通の話題で話をする、チームで一つの目標に向かって進む、頼りにされる、感謝される、褒められる、時には怒られる――そういうことすべてひっくるめて、社会とつながる実感が得られる営みなのです。

亀井 宏之

重度身体障がい者の新しいテレワークの形を実現

福岡を拠点に「通勤困難な重度身体障がい者の在宅就労支援」に乗り出したのは2016年。しかし、当時の在宅就労のイメージは「内職」。手始めにハローワークに行ってみても「そんな話は聞いたことがない」。障がい者の支援機関の方も半信半疑。
それでも、立ち上げチームの面々が足を棒にして九州を回り、約3ヶ月で8名の方を在宅社員として迎えることができました。こうしてスタッフサービス・クラウドワークはささやかに始動したのです。
その後、認知が一気に進んだのは、障がい者が活き活きと働き、高い定着率を保つ仕組みに興味をもった報道機関に取り上げられたことがきっかけでした。社員たちが生の声としてスタッフサービス・クラウドワークで働く醍醐味を発信してくれたことには大変感謝しています。
もっとも、認知されたからといって、就労希望者がいきなりたくさん現れるということにはなりませんでした。一番難しいのはご家族の気持ち。働くことで「無理をさせたくない」「負担になるのではないか」。でも、仕事をすることによって使っていなかった筋肉が刺激され、日常生活での困りごとが減ったという方もいます。生活のリズムも整います。
現在では重度の身体障がいを持つ300名以上の方がやりがいを持って勤務しています。重度の障がいがありながらも働きたい気持ちを持つ方に、新しい「チャンス」を手にしてもらえたことには大きな喜びを感じています。

亀井 宏之

これからも障がいのある方の「働く」想いに応えたい

スタッフサービスグループの障がい者雇用は、CSR、つまり社会的責任からスタートし、現在は「スタッフサービスグループの業績に戦力として貢献する」フェーズに入っています。障がいのある仲間が日々、主体的に仕事に取り組み、グループ内で果たせる役割をここまで大きくしてきたことには深い感銘を覚えます。
サポートする側の私たちは、様々な個性をもつ社員が安心して就労できるように、職場環境の整備と働きやすい仕組みづくりに努めてきました。まず、チーム制を確立して、障がいの特性上やむをえない急な欠勤や傷病休職にも対応できるようにしています。さらには業務プロセスを分解した「見える化」を進めると同時に、一人でいくつものプロセスを担えるように「能力マップ」を作成し、多能工化を進めました。社員にとってこれらの取り組みは安心感をもたらすと共に向上心の刺激にもなっています。
今後も引き続き、より多くの障がいのある方に、働く喜びに触れる「チャンス」を提供していきます。スタッフサービス・クラウドワークでは、地方在住の重度身体障がい者の雇用を現在の300人から500人に拡大する予定です。また、新たなやりがいを得る「チャンス」を創り出すため、新規領域の探索を始め、早期に開花させたいと考えています。
ダイバーシティ&インクルージョンを体現する企業として、私たちはこれからも「働く人、一人ひとりが誇りと成果を実感できる会社」を創っていきます。そして、その楽しさや誇らしさを多くの人と共有することが、より広い社会においてノーマライゼーションを実現することにつながっていくと信じています。

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