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今日で人見知り・会話下手は克服! 会話が続く「たちつてとなかにはいれ」とは?

今日で人見知り・会話下手は克服!  会話が続く「たちつてとなかにはいれ」とは?

職場や取引先のお客さまとのコミュニケーションで、話が途切れてしまい困った経験はありませんか? ビジネスの場で「何を話せばいいかわからない」「沈黙が気まずい」そんな悩みを持つ人は少なくありません。今回は、会話が弾むコツや、誰でも使える会話ネタ「たちつてとなかにはいれ」の活用法、そして応用編として、オンライン会議での活用法を紹介します。

人見知りでも大丈夫!会話上手な人がやっている7箇条を真似してみよう

今日で人見知り・会話下手は克服!  会話が続く「たちつてとなかにはいれ」とは?_1

周囲にいる「会話上手な人」を観察してみましょう。実は、会話が途切れない人には共通点があるのです。まずは、会話上手な人の姿勢を真似ることからはじめてみてはいかがでしょうか。

笑顔を絶やさない

基本的ですが、とても重要です。笑顔は「あなたに好意を抱いていますよ」という意思表示です。

聞き取りやすい声で話す

早口やぼそぼそ声で話す人とは、落ち着いて会話ができません。ゆっくりと聞き取りやすいトーンで話しましょう。

聞き上手になる

会話上手な人は、意外にも自分のことはあまり話しません。むしろ、話の引き出し方がうまく、相手が気持ちよく話せるように仕向けてくれることが多いようです。

「はい」「いいえ」で終わってしまう質問を繰り返さない

会話は言葉のキャッチボールとよくいわれます。「はい」「いいえ」で終わってしまう質問をいくつも繰り返していると、キャッチボールが続かずお互いに疲れてしまいます。このように、「はい」「いいえ」で終わってしまう質問を「クローズド・クエスチョン」といいます。

<クローズド・クエスチョンの例>
あなた「今日はいい天気ですね」
相手 「そうですね」
あなた「週末もいい天気になるようですよ。どこかに行かれるご予定はありますか?」
相手 「いいえ、特に」
あなた「そうなんですね……」
相手 「はい……」

一方で、相手が自由に答えられる質問を「オープン・クエスチョン」といいます。
<オープン・クエスチョンの例>
あなた「今日はいい天気ですね。週末はどうでしょうね?」
相手 「どうでしょうかねぇ?」
あなた「お天気アプリは何を使われていますか?」
相手 「〇〇です」
あなた「何か決め手があったのですか?」
相手 「デザインが見やすかったので」

オープン・クエスチョンは答え方を限定しないため、話が広がりやすくなります。ただ、オープン・クエスチョンを続けすぎると、相手を疲れさせてしまうこともあります。状況に応じて、クローズド・クエスチョンとオープン・クエスチョンを使い分けるのも方法です。

話を乗っ取らない

「会話は言葉のキャッチボール」といいましたが、ボールを握ったまま、離さない人がいます。相手の話に共感するようにはじまったものの、結局、自分の話にすり替えてしまうのです。

<例>
相手「気持ちがいい陽気になりましたね」
あなた 「暑いくらいですね。先週末、ちょっと屋外で過ごしていたら、日焼けしてしまって、あとが大変でした。新しい日焼け止めを買ったのですが、これが肌に合わなくて。もともと肌が弱くて、化粧品も合わないものが多いから~~~~~~」

会話は続いていますが、自分ばかりが話していて、これはこれで会話下手の典型例です。会話の主導権が今どちらにあるのか忘れないようにしましょう。

ネガティブな言葉は言い換える

ネガティブな言葉はできるだけ違う表現に言い換えましょう。
<例>
「心配だ」→「備える必要がある」
「嫌い」→「得意ではない」

ボキャブラリーを豊富にする

ボキャブラリーが少なく、何に対しても「さすが」や「すごい」で済ませてしまう人は、話が膨らみにくいもの。会話上手な人の言葉を真似たり、本を読んだりして少しずつ増やしていきましょう。

ビジネスに役立つ!「たちつてとなかにはいれ」で会話のきっかけをつかもう

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何を話せばいいか困ったら「たちつてとなかにはいれ」を活用してみましょう。「たちつてとなかにはいれ」とは、定番の会話ネタをとりあげ、その頭文字をつなげたものです。具体的には、次のようなものになります。

た:食べ物
好きな食べ物やお酒、話題の店、新発売のスイーツなど食べ物に関する話題です。気軽に使える鉄板ネタといえそうです。
<例>
「昨日ランチで、駅前に新しくできた定食屋に行ってみました。魚料理がおいしかったです。お嫌いでなければ、ぜひ」

ち:地域
地元や出身地についての話題。過去に住んだことがある、旅行で訪れたことがあるという共通点があれば話が弾みやすくなります。
<例>
あなた「ご出身はどちらですか?」
相手 「北陸の金沢です」
あなた「学生時代の友人が住んでいて遊びに行ったことがあります。街並みがキレイで、食べ物もおいしく、いいところですね」

つ:通勤
通勤に要する時間や、沿線の住宅事情などについての話題です。
<例>
「最近、〇〇線のダイヤが改正され、乗り継ぎがよくなり、通勤時間が5分ほど短くなりました」

て:天気
今日の天気や、週末の天気、今年の天候の傾向などについて。レジャーに絡めて会話が展開しやすくなるネタです。
<例>
「今年は梅雨入りが遅いようですね。それまでに、できるだけツーリングに出かけようと思っています」

と:富(景気)
景気や市場動向、売れ筋商品などについての話題です。
<例>
「今日も暑いですね。仕事終わりのビールが楽しみです。そういえば、新発売のビールの〇〇、話題になっていますね」

な:名前
名前の読み方や由来などから、地域の話に広げていくこともできます。名刺を交換したら、相手だけでなく、自分の名前や由来なども話題にしてみましょう。名前を覚えてもらうきっかけにもなります。
<例>
「営業部の〇〇です。沖縄の名前なので、こちらでは珍しがられることが多いです。どうぞよろしくお願いします」

か:体
健康やスポーツ、美容についての話題です。応援しているチームについてでも良いでしょう。
<例>
「最近、スポーツジムに入会したのですが、トレーニングよりも、ジムのサウナが充実していて、はまってしまいました」

に:ニュース
世の中で話題になっている時事ネタや芸能ニュースなどです。
<例>
「タレントの〇〇さんと△△さんの結婚には驚きましたね!」

は:流行り
本や漫画、映画、歌などのカルチャー・エンターテインメント、食べ物、ファッションなどの話題です。
<例>
「今日は、作家〇〇さんの新作の発売日なので、会社の近くの本屋で買ってきました」

い:異性
打ち解けてきたら、好きな芸能人などを話題にするのもいいでしょう。ただし、相手を選ぶネタですので慎重に。
<例>
「今日は定時で上がって、映画『〇〇〇〇』を観に行く予定です。主役の△△の大ファンなのです」

れ:レジャー
休日の過ごし方や趣味についての話題です。あまりプライバシーに立ち入りすぎないように注意します。
<例>
「趣味の釣りは最近いかがですか? 今週末はちょうど行楽日和だそうですよ」

応用編:オンライン会議で役立つ会話のコツ

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対面より難しい印象があるオンライン会議ですが、基本的に会話のコツは同じです。
ただし、対面でないことで、相手の状況がわからなかったり、話の間が取りづらいと感じている人もいるでしょう。たとえば、次のようなシーンで「たちつてとなかにはいれ」を活用してはどうでしょうか? 「な(名前)」と、「と(富)」を例に、紹介します

■シーン1:参加者が揃わない空白の時間
オンライン会議では、通信トラブルなどで開始時刻になっても参加者が揃わないことがあります。そんなときに備えて、Zoomなどの背景に名刺を入れておき、名前ネタを提供するというテクニックがあります。名前以外にも名刺の情報から会話の広がりが期待できます。

<例>
あなた「私、営業部の秋田といいます。秋田なのに、実は秋田県に行ったことがありません」
出席者「出張で行きましたが、いいところでした」
あなた「そう聞いていますので、これは一度行っておかねば、と思っています」

■シーン2:画面共有にもたつく気まずい状況
参考資料の画面を共有しようとして、うまくいかずにもたついてしまうことがあります。時間ばかりが流れ、気まずい状況のときに、軽い雑談で場をつなげられるといいですね。

<例>
あなた「最近、スマホを買い替えたのですが、移行の手続きがまるでわからず、ショップの店員さんのお世話になってしまいました」
出席者「新しいIT機器がどんどん出てきますから、ついていくのも大変ですよね。慣れたころには、また新しいものが出てきますしね」

まとめ

いかがでしたか? 会話が続かない場面で使える会話のコツを紹介しましたが、避けておきたいネタもあります。たとえば、年齢に関する話です。相手を褒めるつもりで、「お若く見えますね」と言ったことにより、受け取った相手が「実際は年をとっているという意味?」と気を悪くしてしまうこともあります。
反対に「落ち着いて見えますね」という言葉が、「老けて見えるということか」と自分の意図とは逆に受け取られてしまうこともあります。受け取る相手が気分を害する可能性がある話題は、極力控えたほうがいいでしょう。

会話力はビジネススキルのひとつ。高めておいて損はありません。今回紹介した「たちつてとなかにはいれ」も活用しつつ、会話力を磨いていきましょう。

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